野菜育ての工程
①肥料の説明
肥料は大きく分けると、「有機肥料」と「無機肥料」の2種類に分けられます。有機肥料とは、動物由来または植物由来の肥料のことを指します。無機肥料とは、動物や植物とは関係の無い自然界に存在する鉱物や化学的に合成して作られた肥料のことを指します。一般には、化学肥料と呼ばれています。私が使うのは有機肥料を使うので有機肥料についてお話ししますね★まず、有機肥料に含まれる肥料成分は、植物が吸収しにくい形になっているため土の中の微生物に分解されて植物が吸収しやすい形に変わるのを待つ必要があります。そのため、肥料の効果がゆっくりと表れ、長くじっくりと効くのです。更に、土の中の微生物が肥料成分を分解することから、土壌改良の効果があり、
栽培のしやすいふかふかな土の構造(団粒構造)へと促してくれます。より良い野菜を作るには窒素・リン酸・カリウムがバランスよく配合された土が良いという事になります。左画像の3つを主に使っていく肥料のご紹介です。★鶏ふん→鶏の糞を乾燥・発酵させた肥料で、肥料の3要素がバランスよく含まれ、カルシウムやマグネシウムなども豊富に含まれていることが特徴です。比較的安価で扱いやすいですが、即効的な効果があるため撒き過ぎには注意してください。★苦土石灰→苦土(マグネシウム)と石灰(カルシウム)を含む肥料のことです。マグネシウムは葉を緑にする葉緑素を形成する成分の1つで、カルシウムは植物の細胞壁の原料で植物全体を硬く丈夫にします。★油かす→菜種や大豆などの油を搾った後に出る搾りかすを使用しており肥料の3要素をすべて含んでいますが窒素の含有量が最も多い肥料です。土壌の微生物を増やし、土壌の団粒化を促す土壌改良材としても優れています。
②肥料をバケツに入れて混ぜ込む
基本的に入れる肥料は適当に入れるのではなく畝の大きさで計算して肥料の量を算出します。それぞれの地域の土壌や気候の特徴、栽培する作物ごとに異なります。肥料の袋や箱に掲載されている例えば(10-12-8)という数字は(N-P-K)の配合比率を意味します。つまり、この複合肥料に含まれる成分の比率は「窒素(N)10%・リン酸(P)12%・カリウム(K)8%」ということになります。この複合肥料を用いて窒素成分を8kg施肥したい場合は、8kg÷10%=80kgとなるので、80kg施肥すればよいことがわかります。また、この施肥によりリン酸成分は、80kg×12%=9.6kgを、カリウム成分は、80kg×8%=6.4kgを同時に施肥することになります。我が家の畝の大きさは1畝縦710㎝、横70㎝になります。葉物の施肥は鶏ふんひしゃく5杯、油かすひしゃく2杯、苦土石灰ひしゃく2杯でをバケツに入れてスコップで混ぜ合わせます。
③ひしゃくを使って仮畝に肥料を入れていく
左画像のようにひしゃくを使って土の上に肥料をまんべんなく撒いていきます。必ず隅々までまんべんなく撒いていくのがコツです。
④クワで肥料を混ぜ込んでいく
肥料を撒いたらクワを使って肥料を混ぜ込んでいきます。この時しっかりクワの刃先を土の中に入れて肥料を混ぜ込んでいきます。畝の端にも肥料を混ぜ込んでくださいね♬左画像の畝は仮なので崩れてOKです。しっかりと混ぜ込んだらクワを使って畝を立てていきます。畝立ての基本の作り方↓
- 目印を立てる→マルチ止めでOK
- マルチ止めの内側にクワを使って土を入れます
- 後退しながら作業を繰り返します
- 表面をならします→ならし板やレーキ、支柱でもできますよ♬
- 側面を固めます
⑤マルチを張る
左写真のように今回2種類のマルチを使います。マルチを張る理由として、保温、雑草抑制が主ですが、その他土壌水分の保持、降雨時の土砂跳ね返りを防止して病害発生を抑制があげられます。画像右の最初から穴があいた状態のマルチを穴あきマルチと言い主に葉物野菜で使います。様々な種類のマルチが販売されていますが、黒色の95cm幅の穴無しのマルチが一般的です。(画像左側)マルチは畝幅よりも30cmほど幅の広いものが必要なので、大きい畝を作る場合には120cm幅以上のものを用意しましょう。マルチの張り方は①端を押さえる②マルチを畝全体に伸ばしていく③マルチの両側に土をのせる④対角線上にマルチ止めで止めていく⑤平くわでマルチの端に土をかぶせていく。足で踏んで固定する。
肥料選びをする時は必ず発酵されているものを購入してくださいね★袋に必ず発酵と記載があります。肥料は畝の端まで撒いてくださいね。偏った肥料の混ぜ方になると生育不良の恐れが出てきます。肥料は基準施肥量の範囲内で施肥して下さい。肥料は 一度与えると取る事ができないので多くやり過ぎよりは気持ち少なめで与える事がコツです。