手足が常に冷えていたり、身体が温まりにくい冷え症。
女性には特に多く、女性の約8割が冷え症の悩みを抱えているとも言われています。
今回は、冷え症の原因や改善方法、改善できる食材についてまとめてみました。
冷え症とは?

冷え症の原因
いつも氷水に浸かっているみたいに冷たくて、どれだけ温めても温まらない・・・。
そんな悩みを抱えている人も多いと思います。
なぜそのような冷え症の症状が出るのか?ご紹介していきたいと思います。
自律神経の乱れ
ストレスや不摂生な生活が原因で、自律神経が乱れてしまうことがあります。
自律神経が乱れると、体温調節がうまく機能しなくなってしまいます。
その他にも、ずっと冷暖房が効いた室内で過ごしていると、室内外の温度差に身体の調温機能が付いていけず、自律神経に乱れが生じることもあります。
ホルモンバランスの乱れ
女性は特に、月経や出産、更年期などによってホルモンバランスが乱れやすい傾向にあります。
ホルモンバランスが乱れると、体温調整をしている自律神経にも乱れが生じ、冷え症になりやすくなります。
血液循環が悪い
貧血や低血圧、血管疾患がある人は、血流が滞りがちです。
血液の流れは体温調節の役割を担っているため、血流が滞ってしまうと体温が下がってしまいます。
筋肉の量が少ない
女性は男性に比べて冷え症が多いとされていますが、女性は男性に比べて筋肉が少なく、筋肉による発熱や血流が少ないことも要因の一つといわれています。
筋肉が伸縮し、ポンプのように血液を送り出すことで身体の隅々まで血液が循環します。
筋肉が弱いと血液を送り出す力も弱いため、血液が身体の末端まで行きにくく、手足が冷えやすくなってしまいます。
冷え症が起こるメカニズム
人の身体は、食べたものを胃や腸で消化しながら栄養やエネルギーを吸収し、筋肉や内臓などで熱を生み出しています。
寒くて熱をより多く生み出す必要があるときは、自律神経から指令を受けた骨格筋が収縮し、震えを起こしたりします。
寒いときに身体がガクガク震えるのも、身体が頑張って体温を高めようとしているわけですね♪
そうやって頑張って生み出した熱を、血液を通じて全身に運び、体温調節を図ります。
しかし、身体が熱を生み出そうとしても、そもそものエネルギーがなければ熱を生み出すことができません。
胃腸のはたらきが弱っていたり、過度なダイエットなどは冷え症の原因となってしまいます。
又、せっかく生み出した熱も、自律神経に乱れがあったり、血流が悪いと身体全体に循環することができなくなり、その結果冷え症になってしまうことにつながります。
冷え症の種類とは
冷え症には、身体のどの部位が冷えやすいかによってタイプ分けすることができます。
大きく分けると、「全身型」「四股末端型」「下半身型」「内臓型」の4種類に分けることができます。
順に解説していきます。
全身型
全身型は文字通り、全身の体温が常に低く季節に関係なく寒さを感じます。
若者や高齢者に多いのがこのタイプの冷え症です。
このタイプの特徴としては、一年中冷えを感じていることから、冷え症という自覚症状がない人が多く見受けられることです。
慢性的なだるさを抱えていたり、身体機能が低下していることもあるので注意が必要です。
四股末端型
少し難しい言葉ですが、簡単にいうと「手足が冷える」タイプの冷え症です。
私たちの身体の血液は、心臓を中心として血液が循環しています。
そのため身体の中心は血液が循環しやすいですが、運動不足や筋肉量不足、食事量が足りないと身体の末端まで血液が巡りにくくなってしまいます。
血液が末端まで巡らないことで手足が冷え、四股末端型の冷え症となります。
このタイプはダイエット中の女性に多く、肌トラブルやホルモンバランスの乱れも起こしやすくなります。
下半身型
上半身は冷えていないのに、下半身だけ冷えてしまう冷え症で、30代以上の男女に見受けられます。
特徴としては、
・上半身は暖かいのに、下半身だけ冷たい。
・上半身ばかり汗をかく。
・手は暖かいけど、足先だけ冷たい。
といったことが挙げられます。
主な原因としては、第二の心臓と呼ばれている「ふくらはぎ」の筋力不足です。
ふくらはぎの筋力が落ちてしまうと、足元の血液を心臓に送り返す力が弱くなってしまうため血液循環が悪くなってしまいます。
デスクワークが中心の仕事をしている人は特に気を付けたいですね。
内臓型
内臓型の冷え症は、30代以上の女性に多く見受けられます。
お腹が冷えやすかったり、厚着をしていても身体に冷えを感じる場合は、内臓型の冷え症を疑った方が良いかもしれません。
冷えていることに気づきにくく、胃腸の不調などの症状があらわれてから気づくことも多いので、「隠れ冷え症」とも呼ばれています。
内臓型の冷え症は、ストレスによる自律神経の乱れが原因の可能性があります。
冷たい食べ物や飲み物をよく取る人も、内臓型の冷え症になりやすいので注意しましょう。
冷え症改善に効果のある食材

生姜(しょうが)
生姜には身体を温める作用が強いです。
その要因は「ジンゲロン」や「ショウガオール」といった辛味成分が多く含まれていることです。
これらの成分には、身体を温め発汗作用を促す効果があります。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれる「アリシン」には血行を良くする効果があります。
血行を良くし、身体を温めてくれるほか、カロチンやビタミンCも含まれており、風邪予防も期待できます。
※玉ねぎについての記事はこちら
とうがらし
唐辛子を食べると、身体が温まって汗が出てきたという経験はしたことがあると思います。
これは唐辛子に含まれるカプサイシンという辛味成分の影響です。
カプサイシンは食べたエネルギーを熱に変え、身体を温めてくれます。
豆板醤などの調味料を活用しても良いでしょう。
鶏肉
鶏肉に含まれるたんぱく質は、代謝を活発にし、血液循環を良くすることで体温を上げてくれます。
たんぱく質は、鶏肉だけでなく肉類全般に含まれるほか、魚や大豆製品、乳製品にも多く含まれています。
ただし乳製品にはコレステロールも多く含まれているため、低脂肪の乳製品を選ぶなどの工夫が必要です。
※鶏肉についての記事はこちら
冷え症を改善する食材の見分け方
紹介した食材以外にも、冷え症を改善するための食材は豊富です。
それら冷え症を改善する食材の見分け方はいくつかあります。
全てがこの見分け方に当てはまるわけではないですが、参考にしてみて下さい♪
育つ環境で見分ける
寒い地域では、身体を温める必要があるため、身体を温める野菜や果物が育ちやすいです。
反対に、年中暖かい国には身体を冷やす野菜や果物が育つため、その食材がどこで育つ食材かを調べることで、身体を温める食材かどうかを見分けることができます。
地面の上か下、どちらで育つかで見分ける
地面の下で育つ野菜や果物は身体を温め、地上で育つものは身体を冷やす傾向にあります。
寒い冬は地面の下で育つものが多いですが、これは植物や動物、人間も身体を温める必要があるからです。
逆に夏は身体を冷やす必要があるため、地面より上で育つものが多くなります。
色で見分ける
オレンジや黄色、赤色の植物や野菜は身体を温め、白色や緑色の食べ物は身体を冷やすとされています。
要は、暖色系は身体を温め、寒色系は身体を冷やすってことですね♪
ちなみに、赤いけど夏に育つトマトなど、一部例外はあるので注意してください。
食事以外での冷え症改善方法

運動をする
さきほどもお伝えしたように、筋肉不足は血液を送り出す力が弱まり、冷え症の原因となります。
また筋肉にはそれ自体の運動によっても熱を生み出す働きがあるため、筋肉が少ない人はそれだけで冷え症になりやすいです。
足の冷え症であれば、下半身を動かすストレッチや屈伸、ウォーキングなどが効果的です。
筋肉をつけることを意識して、筋肉への負荷をかけることが重要です。
足ツボマッサージ
冷え症は、血流が悪くなることで起こります。
足にはツボが多く、足の内側にある「三陰交」、足の付け根にある「八風」、足の裏にある「湧泉」などのツボがあります。
これらのツボを定期的にマッサージし、血流を良くすることで冷え症改善の効果が期待できます。
入浴・半身浴
熱めのお風呂に短時間入るだけでは、身体の芯まで温めることはできません。
40度くらいのお湯にゆっくり時間をかけて浸かることで、身体の芯まで温めることができます。
なかなかお風呂に入る時間が作れないという人でも、せめて週に2回くらいはじっくり浸かれる時間を作りたいですね♪
まとめ
今まで、冷え症を改善する方法や食材について説明しました。
冷え症を改善するためにもっとも大切なことは、「継続すること」です。
一日だけ冷え症を改善する食事や運動を取り入れても、そんなすぐには改善はしませんからね。
何事も継続することが大切なので、もし冷え症でお悩みの場合は冷え症改善のために、食事や運動を頑張って継続してみて下さい。
あなたの冷え症が改善されることを願っています♪
①冷え症の原因とメカニズムが分かる。
②冷え症を改善するための方法が分かる。
③冷え症の改善が期待できる食材が分かる。